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給与計算業務の基礎知識

割増賃金の計算方法

 割増賃金は、大きく分けると以下の手順で算出します。

  1. 1時間当たりの賃金算出
  2. 割増率の確認
  3. その月の時間外労働時間(時間外、休日、深夜労働)の時間をかける
割増賃金の単価 =基本給などの諸手当÷1か月あたりの平均所定労働時間×割増率

1.1時間当たりの賃金算出

 給与が時間給で支払われている場合には、その時間単価に割増率をかければ割増賃金はすぐに計算できます。ところが、多くの企業では月給制で給与を支払っており、この場合には最初に月給から時間当たりの単価を算出しなければなりません。その際は以下の方法で算出します。

・1時間当たりの賃金の算出
  1. 時間給の場合 時間給そのもの
  2. 日給の場合  日給÷1日の所定労働時間
  3. 月給の場合  月給÷1か月の所定労働時間

 最も利用されることが多い③の場合において、1か月の所定労働時間は以下のように算出します。

ア)年間労働日数の算出

 年間労働日数は、以下の方法で算出しますが、毎年の暦により土日の日数が異なり、また、閏年などもあるため、その日数は毎年同じとは限りません。

年間労働日数 = 365日-1年間の合計休日日数(就業規則に基づいた所定休日)

イ)月平均所定労働日数

 月平均所定労働日数は、以下の方法で算出します。

月平均所定労働日数  = 年間労働日数×1日の所定労働時間÷12か月

 以上、ア)とイ)の計算式をまとめると、以下のようになります。


1か月の平均所定労働時間 =(365日-1年間の合計休日日数)×1日の所定労働時間÷12か月

 次に月給で1か月の所定労働時間を割ることになります。割増賃金を計算する際の基礎には、すべての諸手当を算入することが原則とされていますが、その例外として労働の対価としではなく、個人的な事情で支給される要素の強い以下の項目は除外することとされています。

●割増賃金の計算基礎から控除される諸手当
  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

 さらに、これらの計算を行う際には、少数点以下の端数が生じることがあります。この場合には、労働時間と諸手当の計算において、以下の方法により算出することとなります。

ア)労働時間の端数処理

 時間外労働や休日労働の時間数は、1か月単位で30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げることが認められています。1日についての端数を切り捨てることは従業員にとって不利となるため、認められていませんので注意が必要です。

イ)諸手当の端数処理

 諸手当の金額の端数処理については、「50銭未満を切り捨て」「50銭以上1円未満を1円に切り上げ」て計算します。

2.事例

 以下の情報から、Aさんの割増賃金はいくらになるでしょうか。

F社の労働条件
  • 年間休日数 128日
  • 1日の所定労働時間 8時間(始業9:00~就業18:00 うち休憩12:00~13:00まで)
Aさんの給与データ
  • 基本給  200000円
  • 職務手当 40000円
  • 家族手当 20000円
  • 資格手当 10000円
  • 通勤手当 10000円
Aさんの勤怠情報
  • 出勤日数 20日
  • 休日出勤 1日
  •  
  • 時間外労働 20時間
  • 時間外深夜労働 4時間

1.割間賃金の対象となる賃金の計算

 基本給  200,000円+職務手当 40,000円+資格手当 10,000円=250,000円

2.1時間当たりの賃金の計算

 365日-128日×8時間÷12か月=158時間(1か月の平均所定労働時間)
250,000円÷158時間=1,582.278円(1時間当たりの賃金額)

3.割増賃金の計算

時間外労働手当 1,582.278円×1.25×20時間=39,556.95円 端数処理で39,557円
時間外深夜労働 1,582.278円×1.5 × 4時間=9,493.668円 端数処理で 9,494円
休日労働手当  1,582.278円×1.35× 8時間=17,088.602円 端数処理で17,089円

 時間外労働手当39,557円+時間外深夜労働手当9,494円+休日労働手当17,089円=66,140円

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