源泉所得税の控除

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源泉所得税の控除

 労働保険は、「雇用保険」と「労災保険」の2つから成り立っています。それぞれ個別の運用が行われていますが保険料の申告・納付については労働保険料として同一のものとして扱われています。毎月の給与から控除した労働保険料を年1回にまとめて都道府県労働局に申告・納付することになります。


1.源泉徴収制度

 従業員が会社から受け取る給与所得に対しては源泉徴収制度が採用されており、これは本人に代わり会社が所得税額を計算してその所得税を従業員に代わって納付する制度です。給与計算においては給与額からこの源泉所得税を控除して支給しなければなりません。


2.源泉所得税の控除から納付へのステップ

  1. 従業員から「給与所得者の扶養控除申告書」を提出してもらう
  2. 給与支給の際に課税対象とならない項目を差し引き「社会保険料控除後の給与額」を算出する
  3. 源泉徴収税額表に当てはめて所得税額を算出する
  4. 給与から算出した所得税額を控除する
  5. 控除した所得税額を納付する

3.「給与所得者の扶養控除申告書」

 所得税の額は、その従業員に以下のような配偶者や扶養親族がいるかどうかにより異なります。そのため、従業員から個別に「給与所得者の扶養控除申告書」を提出してもらい、親族等の数を把握することが必要です。

1.控除対象配偶者
 所得者と生計を一にする配偶者で、所得の額が38万円以下の人。ただし、青色事業専従者として給与の支払を受ける人、および、白色事業専従者は除きます。
2.老人控除対象配偶者
 控除対象配偶者のうち70歳以上の人
3.扶養親族
 所得者と生計を一にする親族で、所得の額が38万円以下の人。ただし、青色事業専従者として給与の支払を受ける人、および、白色事業専従者は除きます
4.控除対象扶養親族
 扶養親族のうち、16歳以上の人
5.特定扶養親族
 控除対象扶養親族のうち、年齢19歳以上23歳未満の人
6.老人扶養親族
 控除対象扶養親族のうち、年齢70歳以上の人
7.同居老親等
 老人扶養親族のうち、所得者またはその配偶者の直系尊属で、所得者またはその配偶者のいずれかのとの同居を常況としている人
8.障害者(特別障害者)
 所得者本人またはその控除対象配偶者や扶養親族で、一定の要件に該当する人
9.同居特別障害者
 控除対象配偶者または扶養親族のうち特別障害者に該当する人で、所得者、その配偶者または所得者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況とする人
10.寡婦
 所得者本人で、夫と死別または離婚してから結婚していない人で一定の要件に該当する人
11.特別の寡婦
 寡婦のうち、扶養親族である子を有し、かつ、所得の額が500万円以下の人
12.寡夫
 所得者本人で、妻と死別または離婚してから結婚していない人で、生計を一にする子があり、かつ、所得の額が500万円以下の人
13.勤労学生
 所得者本人で、一定の要件に該当する所得の額が65万円以下であって、そのうち給与所得等以外の所得が10万円以下の人

 「給与所得者の扶養控除申告書」の提出は、その年最初の給与の支払いを受ける前日までとなりますが、前年の12月に行われる年末調整で「給与所得者の扶養控除申告書」を提出してもらうことが多いため、それを代用するケースが多くみられます。


4.「社会保険料控除後の給与額」の算出

 所得税額の算出においては、会社から支給される総支給額から社会保険料や非課税となる通勤手当などを控除し、それを源泉徴収税額表に当てはめることになります。この総支給額から社会保険料や通勤手当などを控除したものが所得税の課税対象となる額であり、「社会保険料控除後の給与額」となります。

社会保険料控除後の給与額 =給与の総支給額-社会保険料など-非課税となるもの

5.所得税額の算出

 「社会保険料控除後の給与額」を源泉徴収税額表に当てはめて所得税を求めます。源泉徴収税額表には「月額表」、「日額表」などの種類がありますが、一般的な給与計算で使用する場合には「月額表」か「日額表」のいずれかを使用することになります。「月額表」は主に月給で給料を支払っている場合に利用され、甲欄と乙欄があります。甲欄は扶養控除申告書を提出している従業員が、乙欄はその提出がない従業員が使うことになります。また、「日額表」は主に日給制の場合などに利用され、こちらには甲欄、乙欄、丙欄があります。甲欄は扶養控除申告書を提出している従業員、乙欄はその提出がない従業員、さらに丙欄は日雇い従業員が利用することとなります。


6.所得税額の納付

 このようにして源泉徴収した所得税は、翌月10日までに納付書によって国に収めることとなります。このように毎月納付するのが原則ですが、給与の支給人員が10人未満の源泉徴収義務者は、「納期の特例」を受けることにより、6か月分をまとめて支払うことができます。この場合、1~6月分を7月10日までに、同じく7~12月分を翌年1月20日までに支払こととなります。

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